2012年 06月 11日
さようなら、こんにちは |
鉢の中では窮屈なのか、葉もまばらなベランダのオリーブ。
長野の寒さでは育たないので、思い切って処分することに。
5年前、相鉄線の小さな駅前のお店で買いました。
もう、その駅に降りることはありません。
オットのおばあちゃんが亡くなったのは、
妊娠が分かる前日のことでした。
ムスコを授かったことが分かったのも、
私の祖父が亡くなってから10日後のこと。
命って、そういうものなのかもしれませんけど。
初めて会った時、おばあちゃんはオットの手を握り締め、
「Kちゃん、かわいいお嫁さん大事にしてね。」と言ったのでした。
「カワイイお嫁さん!」
その瞬間から、私の心は永遠におばあちゃんのものに。
ムスコを里帰り出産中は震える字で葉書をくれました。
「カルシュームを取りませう。」
「こちらは暑いですから、もっと長野にいた方がいいでせう。」
病気がちの義兄と末っ子お姫様の義妹に挟まれたオットを
おばあちゃんは「ちゃん」付けで呼び続け、特別に可愛がってくれました。
「Aくん(義兄)、Kちゃんをよろしくお願いしますね。
このとおり、どうぞよろしくお願いいたします。」と、
義兄に何度もお辞儀をしていた小さな背中を思い出します。
(ただ最寄駅まで送って行ってくれた時なんですけどね!)
オットもおばあちゃん思いのいい孫でした。
数ヶ月に一度は相鉄線沿線の小さな老人ホームに通って。
私たちが行く日は、朝からずっと玄関前の椅子に座って待っていてくれた。
最後にお会いしたのは、入院先の病院で。
大きな手術を控えているのに、長野の豪雪を心配してくれました。
私はそんなおばあちゃんみたいに年を重ねられるだろうか。
最近は、会いに行くと、「皆さんにご迷惑ばかりかけて・・・
生きていてもしょうがないけれど・・・」と泣いてしまうおばあちゃん。
私も泣いてしまって、「違う違う、そんなことないよ。」と言うのが
やっとだったけれど、でも本当は、
「おばあちゃんはいてくれるだけで、みんなの心の支えなんです。」
「おばあちゃん、大好き!」と言いたかったのに。
最後まで育ててあげられなくて申し訳ない。
枝を箸置きにすることにしました。
赤ちゃんの分と4つ。
タイで使おうと思います。
by azura1
| 2012-06-11 11:44
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