2011年 07月 22日
まってる。 |
すごく変形版なので
本棚の中でいつも居心地悪そうにしている。
Moi, J'attends・・・
まってる。
人はいつも何かを待っているものなのかもしれません。
首を長くして、焦がれるように、無意識に。
楽しみでたまらないイベントを。
辛いことが終わる日を。
大切な人に会える日を。
授かるも授からぬもカミサマの思し召し。
思し召しの確率を上げるために
婦人科に通っていますが、コウノトリの羽音は聞こえてきません。
人間は欲張り。
ついつい柳の下のドジョウを狙ってしまいます。
気軽な気持ちで通いだしたのに。
毎月、トイレの中でしばらく立てなくなる日があります。
そんな日は母に電話してしまう。
曰く、「ビール飲めるじゃん。」
おお、そうでした。
「まってる。」
デヴィット・カリ、セルジュ・ブロック作
小山薫堂 訳
(千倉書房)
というわけで、昼ワイン。
ムスコに「母さん、ワイン飲んでいい?」と聞くと、
「いいよ~!K’sはお水飲む!」と元気良く返事してくれました。
近くの美術館のレストランはとても感じが良くて、
子連れでも気持ちよく美味しいスパゲティが食べられます。
「この椅子がいい!」、「やっぱりこっちの椅子!」、
「大きいフォークで食べる!」、「食べられない!」、
「食べない!」、「お代わり!」、
「お水飲む!」、「母さんが飲ませて!」、「自分で!」
・・・とまあ。
あまのじゃくがいて、忙しいのですが。
肝心の展示だって、ゆっくり見ることはできません。
ムスコと手をつないで絵の間をお散歩するだけ。
それでも。
トマトソースのひげを拭いてやりながら思います。
この時間は期間限定の特別なモノ。
遅くとも、来年の4月には幼稚園。
平日の真昼間にムスコとお酒を飲むなんて
できなくなるでしょうから。
待つ。待つ。待つ。
ムスコの弟か妹は、きっと彼に似て恥ずかしがりやさんでしょう。
決死の形相で待ち構えているお母さんのところには、
来てくれない。
待つ。待つ。待つ。
人生のとびきりの奇跡を待つのだから
今を楽しくワクワクして待たなければと思ったのでした。
昼酒の効用かな。
by azura1
| 2011-07-22 21:02
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